忘却され、荒れ果てた、猫鼻頭にある 「潮音寺」

  去る1月6日(2003年)、帰台されました特幹の先輩、呉 正男さんと高雄在住の 「台湾老兵祈願世界和平紀念公園籌建会」 会長の許昭栄さんと一緒に台湾の最南端、猫鼻頭にあります 「潮音寺」 に行ってきました。

  「潮音寺」 は大東亜戦争末期、南方に向かって航海中の船舶が、バシー海峡で米軍の潜水艦に撃沈され、無残な死を遂げて、漂着してきた2千余りの死体を、一人、ひとり、心ある地元の住民が拾い上げ、丁重に葬った場所に建てられた寺です。

 この寺は時代の波に流され、世から忘れ去られて、今は荒れ果てています。

(2007年5月2日付記)
 
潮音寺は常時鍵が掛かっていて入れません。 お入りなされたいお方は、事前(2,3日前)に、中嶋氏のご依頼をうけて潮音寺の管理を預かっている、高雄市大同二路147号1楼
高雄芸品館有限公司(台湾高雄地方法院の近く)の副社長さん(女性の方)とご連絡なさると宜しいです。

高雄芸品館有限公司 
〒80143 高雄市大同二路147号1楼
電話:886-7-2813168
「 高雄現地で掛ける場合: 2813168、高雄以外台湾の各地から掛ける場合: 07-2813168 」
Fax: 886-7-2310551

 

 
     
 
     
 
     
 
     
 
     
 
     
   
         

『國民新聞』(2003年5月25日号)より

         台湾の「潮音寺」修復へ呼びかけ

 大東亜戦争の末期、南方海域で散華した日本兵ほか各国の戦歿者を慰霊する「潮音寺」が台湾最南端・猫鼻頭にある。

 建立したのは日華仏教関係促進会の中嶋秀次理事長で、昭和56年に日本と台湾の仏教関係者の支援を得て私財を投入して出来上がった。 しかし建立から20年余が経て、台風や塩害による老朽化が進んだ。

 台湾南方にあるバシー海峡は、大東亜戦争末期の昭和19年から敗戦迄に、フィリピン決戦のため中国大陸から日本兵を運ぶ輸送船が、米潜水艦などによって撃沈され、その数は5千トン以上でも200隻を超え、戦死した日本兵は25万人以上に上る。

 中嶋氏自身が昭和19年8月、乗船していた「玉津丸」が撃沈され、12日間漂流した後、奇跡的に生還した経験を持つ。5千人の兵員の内、助かったのは僅か6人だった。

 潮音寺のある猫鼻頭は、台湾南部の高雄市から車で約2時間、バシー海峡を望み、戦歿した日本兵の遺体が多数漂着した恒春半島にある。

 この鎮魂の寺の荒廃を放置できないとする中嶋氏の意志を引き継いで、「潮音寺改修委員会」(小川智男理事長)が発足、同寺の鉄門扉の改修などを進める一方、戦歿兵士の名前を刻んだ「万国英霊顕彰大石壁」建立を進めているが、資金面だけでなく土地帰属問題など問題は山積。

 「潮音寺管理委員会」(名称変更)では、将来は寺の再建も視野に入れて、日台双方に広く呼び掛けて潮音寺維持及び石碑建立に邁進するとしている。

 連絡先は0586-5-3527

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